小児医療の現場で働く家族支援専門看護師の役割と仕事内容

専門看護師制度で認定されているのは14の分野です。1996年から認定が始まったがん看護と精神看護が一番歴史が古く、次が1997年に認定開始された地域看護、一番新しいのは2022年からの放射線看護です。⇒その他の専門分野については《こちら

家族支援看護が専門看護師の専門分野に加わったのは2008年。患者の家族を支援して、患者の回復を促すことがおもな業務となっています。特に小児医療分野において、家族支援看護は非常に重要です。乳幼児や小さい子供、障害を持つ子供など、自分で言葉をしゃべることができないため、家族が子供にとって最善の選択ができるようにサポートを行います。病棟看護師たちが患者家族としっかり関わることができるようサポートする、スタッフや業務のさまざまな調整、スタッフへの研修や教育を行うことなども専門看護師の業務です。立場や勤務している病院によって業務内容は異なりますが、子供が回復するため、家族をさまざまな方法でサポートするのが大きな役割です。

ある病院の小児医療分野の家族支援専門看護師は、退院後にもケアが必要な子供などを対象に訪問支援を行っています。人工呼吸器や経管栄養などを使用する場合、自宅の環境や生活習慣をリサーチしながらベッドや機器の配置決めなどをサポートしたり、家族が必要とするアドバイスを与えます。また、訪問看護師などと調整も行います。家族支援専門看護師が活躍できるフィールドは広く、家族の在り方や安心して家族が生活できるように包括的に支援します。